●5月 八十八夜のお茶
立春から数えて88日目に当たる日を八十八夜と呼びます。この頃になると霜が降りなくなり、田んぼに籾(もみ)を撒くのに適した大事な時期となり、また、八十八は末広がりの八が重なっていることから、縁起を担いで八十八夜の頃に摘んで作るお茶(新茶)は、不老長寿の縁起物として、昔から珍重されてきたそうです。
そして、初摘みの八十八夜のお茶は、甘みやうまみ、カテキンやビタミンがたっぷり含まれ、栄養価も豊富です。
2021年は、5月1日が八十八夜でした。
ぜひ、おいしいお茶のいれ方を復習して、まろやかでみずみずしい新茶を堪能なさってください。
*八十八夜のお茶も、日本で一番飲まれている「煎茶」です。 「煎茶」は、たっぷりと陽にあてて育てた元気な生葉を蒸して、揉みながら乾燥させて作ります。
■煎茶のいれ方
【用意するもの】
・急須・湯飲み茶碗
・煎茶・お湯
【入れ方】
①人数分の湯飲み茶碗に、沸騰したお湯を8分目ほどの量を入れ、70度から75度くらいになるまで冷まします。
②お湯が冷めたら急須に煎茶一人当たりティースプーン1杯(約2g)を入れ、茶碗で冷ましておいたお湯を入れて、蓋をして約1分待ちます。(蓋の穴を注ぎ口の方向にすると、お茶を注ぐ際に穴から空気を取り込み、お湯が対流して、お茶の味をしっかりと引き出すそうです。)
③それぞれの茶碗に濃さが均一になるように注ぎ分け、最後の1滴まで絞り切ります。
④二煎目は、お湯を入れて10秒待つだけで十分です。
カンタンに適温の70度にする方法を調べて実験してみました
室温28℃、やかんで550ccの水を沸騰させて、そのまま25分放置して約70度になりました。
室温28℃で、沸騰したお湯を湯冷まし容器に入れ、さらに湯飲み茶碗に移すと70度〜75度の適温になりました。
お茶は、お湯の温度と蒸らす時間によって味も色も変わりますので、いろいろ試して、お好みのいれ方を探すのもおすすめです。
●旬のミニトマト料理
ミニトマトは、5月ごろに旬を迎えるそうです。
甘味やうまみが濃いミニトマト。
たくさん入手出来たら、いろいろに加工して長く楽しみたいですよね。
ここでは、トマト好きのCOCON店主おすすめの、トマトの加工品をご紹介します。
〇ミニトマトのシロップ漬け
カラフルなトマトを使うと、一段と楽しくかわいくなるかとお思います。
ちょっとがっかりな味のミニトマトを買ってしまった時にもおすすめの調理法です。
〈材料〉
ミニトマト 20個
グラニュー糖 100g
水 200ml
〈作り方〉
①ミニトマトを洗って、沸騰したお湯で40秒から1分ほど茹でます。
ミニトマトの皮がはじけて破けたらざるにとり、冷水で冷やして皮を剥き、ペーパータオルで水気を取ります。
②鍋にグラニュー糖と分量の水を入れて火を点け、へらを使ってかき混ぜて溶かしてシロップを作ります。
③出来上がったシロップは、煮沸消毒した保存瓶に移し粗熱がとれたら、湯剥きしたミニトマトを入れます。
冷蔵庫で冷やし、翌日には味がしみているかと思います。
冷蔵庫で1週間ほど保存できます。
そのままスイーツとして、シロップと一緒に炭酸で割ってトマトサイダーで、お菓子やサラダのトッピングとしてもお使いいただきたいです。
〇トマトジャム
甘みと旨味が濃縮されて、生よりおいしい?と思ってしまう逸品になります。
〈材料〉ミニトマト 20個(300g)
グラニュー糖 100g
レモン汁 適量
〈作り方〉
①ミニトマトを洗って、沸騰したお湯で40秒から1分ほど茹でます。
ミニトマトの皮がはじけて破けたらざるにとり、冷水で冷やして皮を剥きます。
②湯剥きしたミニトマトを鍋に移し、分量のグラニュー糖をまぶして2~3分置きます。
③グラニュー糖が溶けて水分が出た状態になったら、レモン汁を加えて火を点け、焦げないように注意しながら中火で煮詰めていきます。
④とろみが付いたら出来上がりです。
熱いうちに消毒した保存瓶に移し、粗熱が取れたら冷蔵庫で保存します。
消費期限は、1週間ほどです。
〇ドライトマト
トマトを乾燥させるとうまみ成分が増加するだけではなく、栄養価もアップするそうです。
日持ちもしますので、ぜひ、お試しください。
<材料> ミニトマト 適量
〈作り方〉
①ミニトマトを洗って、水気を取り、横にスライスします。
(水平方向にスライスした方が断面がかわいいので)
②自然乾燥させる場合は、抗菌性の高い竹製のざるに並べて、2日ほど天日に干します。(画像のドライトマトは、天日干しです。)
オーブンで乾燥させる場合は、天板にオーブンペーパーを敷いてミニトマトを重ならないように並べて、120℃で1時間ほど焼きます。
乾いていないトマトがあったら、再び120℃で5分くらいずつ加熱して乾燥させてください。
③焼き上がってしっかりと乾燥したら冷まして、保存袋に入れて冷凍庫で保存します。
または、保存瓶に入れオリーブオイル漬けにして、炒め物やドレッシングにお使いください。
〇トマトのジェラート
時間は掛かりますが、簡単なのにとってもおいしいくできますので、ぜひ、お試しいただきたいレシピです。
*種を取るので、大玉トマトを使用しています。
<材料>
大玉トマト 2個
生クリーム 60ml
はちみつ 大3
グラニュー糖 大1
〈作り方〉
①大玉トマトのヘタにフォークを刺して、火で直接皮をあぶります。
先端部分や、ヘタの周りもあぶってください。(火傷にご注意くださいね。)
全体をあぶったら、氷水に入れて冷まし、皮を剥いて水分を拭きとります。
②トマトをまな板にのせて、縦に8等分し、それを半分に切り、保存袋に入れてグラニュー糖を加えて混ぜ、1晩冷凍します。
③翌日❷を取り出し、手で揉んで潰しながら軟らかくします。
④❸を深い容器に移し生クリームとはちみつを加え、フードカッターなどで粉砕しながら混ぜます。
⑤❹を保存袋か金属製のバットかボウルに移し、冷凍庫で1~2時間凍らせます。
⑥❺をへらなどでかき混ぜ、全体を同じ状態にします。(まだ、周りしか凍っていませんので。)
⑦❻を1~2回繰り返し、滑らかなジェラートを作ります。
⑧出来上がったら、底にビスケットやお煎餅などを敷いて、ジェラートを盛り付け、ドライトマトがあれば飾ります。
**一度にたくさん湯剥きをし、外見がきれいなトマトはシロップ漬けに、少し崩れてしまったモノはジャムにお使いいただければ効率が良いかと思います。
●端午の節句にかしわ餅
こどもの日が近づくと、幼い頃に祖母が(父の実家の)庭の柏の葉っぱを使って、かしわ餅をたくさん作ってくれたことを懐かしく思い出します。
かしわ餅を作ってみたいと思っていましたが、なかなかご披露するするほどきれいにできず断念していましたが、不器用な私でもおいしそうに作れる方法を見つけましたので、ご紹介します。
ゴールデンウイークに、ぜひ、ご家族で作ってみてくださいね。
〈材料〉かしわ餅 5個分
上新粉 100g
白玉粉 30g
砂糖 20g
水 170ml
*こしあん 150g
柏の葉 5枚
*あんは、粒あん・白あんなどお好みで。
〈道具〉
耐熱容器
木べらやしゃもじ
泡立て器
さらし
ラップ
オーブンペーパー(Ⅰ5cm×10cm 2枚)
〈作り方〉
①こしあんを、30g計り丸めておきます。
②柏の葉を水に浸けて洗い、ペーパータオルで水気を拭きとっておきます。
③耐熱容器に、白玉粉と砂糖を入れて、分量の水を3回に分けて加え、泡立て器でその都度よく混ぜます。
④❸に上新粉を加え、木べらなどで滑らかになるまでよく混ぜます。
⑤❹にふんわりとラップをかけ、レンジ600wで1分30秒加熱し、一度取り出して木べらでよく混ぜます。
⑥❺を再び、レンジに入れ600Wで1分30秒加熱します。
⑦❻を取り出して、木べらでよく混ぜます。(お餅のようになった部分とクリーム状のものをよく混ぜます。)
⑧❼を再度レンジに戻し、600wで1分加熱します。
⑨❽の全体に均一に熱が通ったら、まな板などに水で湿らしたさらしを敷き、生地を移してこねていきます。
更に、さらしを使って生地を裏返し、耳たぶくらいの硬さになるまでこねます。
⑩手に水をたっぷり付けて、生地を5つに分け、丸めます。
⑪オーブンペーパーをまな板の上に置き、その上に生地を置いて、もう1枚のオープンペーパーを上にのせて、上から手のひらで押して、小判型に延ばしていきます。
真ん中を薄めにするイメージで延ばします。
⑫❶で用意しておいたあんを生地の手前に置き、生地を半分に折ります。
⑬⓬を柏葉で覆って、完成です。
生地を閉じず、あをで見せるタイプの作り方です。
何あんが入っているのかすぐにわかりますので便利ですし、カラフルで見た目も素敵かと思います。
COCONでは、4月の手しごとでご紹介した五平もちのクルミみそを白餡に加えて、みそ餡も作りました。みそ餡、おすすめです。
〇ホットかしわ餅
かしわ餅は、冷蔵庫で3日ほど保存できますが、硬くなってしまいますので、レンジで温めて熱々で召し上がっていただきたく思います。
また、別のおいしさに出会えて、病みつきになるかも知れません。
加熱は、600wで1分、触ってみて硬い部分があれば、裏返すなどして、再度加熱してください。
くれぐれも、やけどにご注意くださいね。