●12月 1年を締めくくり、自身を労う
今年は、どんな1年でしたか。
楽しいことばかりではなかったかもしれませんが、こうして12月を迎えられたことに感謝しつつ、頑張ってきたご自分を労わっていただきたいと思います。
そして、大掃除やおせちの準備など早めに計画を立て、余裕を持って過ごして参りましょう。
■ほっこりするおやつ
バタバタとした毎日に、甘いおやつで疲れたカラダや、尖がりそうになる心を癒してあげましょう。
〇柿のプリン風
温かい柿のジュースを作ろう!と思ったら、失敗(?)して偶然できた、でも、定番にしたい柿のプリン風デザートです。
〈材料〉 熟した柿 1個
ヨーグルト 大3
はちみつ 適量
レモン 少々
〈作り方〉
①柿の皮を剥き、種を取り除いて、他の材料と一緒にジューサーなどに入れて、撹拌します。
②❶をカップに入れて、レンジ600wで1分くらい加熱します。
カップを両手で包んでみて、温まっていないか所があったら、更に、30秒ほど加熱してください。
③表面が膨らんだ感じになっていたら、出来上がりです。
*左は完熟した柿を使用し、右は熟していない柿を使って作りました。
完熟していない柿を使うと、滑らかさが足りず、色もきれいにできませんので、完熟した柿を使用してくださいね。
〇干し芋
茨城県出身のCOCON店主の幼いころの冬のおやつと言えば「干し芋」でした。
スーパーなどでも手に入る「干し芋」ですが、意外にカンタンに作れます。
もし、お時間があれば、作ってみませんか。
〈材料〉 さつまいも 1本
〈道具〉 ピーラー
平ざる
〈作り方〉
①さつまいもを洗って、ピーラーなどで厚めに皮を剥きます。
もったいないのですが、きれいな色に仕上げようと思うと、厚めに剥かなければなりません。
②10分ほど、水に浸けてアクを抜きます。
③❷を蒸し器に入れて、30分ほど蒸します。
*さつまいもだけではもったいないので、今回は、じゃがいもも一緒に蒸してみました。
④5ミリくらいの厚さにスライスします。
賽の目切りやい拍子木切りなど、お好みで。
⑤❹をざるに移して、天日干しします。
表裏、両側を3~4日かけて干します。
⑥乾いたら、完成です。
*週間天気予報を見て、天日干しのスケジュールを決めてくださいね。
晴天が続かない場合は、一旦、ざるから保存袋に移して、冷蔵庫で保管し、晴れを待ちましょう。
■新しい年が穏やかな年となりますように
おせち、どうなさいますか。
最近は、玉手箱のような美しいおせちを購入される方も多いですよね。
ですが、(関東では)数の子・黒豆・田作りの祝い肴三種とお餅さえあればお正月の体裁が整うそうですから、まずは、この三種に挑戦なさいませんか。
〇黒豆
<材料> 黒豆 300g
煮汁
水 カップ10
砂糖 260g
しょうゆ 50ml
重曹 小1/2
さび釘など(今回は、漬物用の鉄を使用)
*黒豆の色をいっそう濃く仕上げることができます。
<作り方>
①黒豆を、水の中でやさしく洗います。
虫食いやキズのある黒豆は、取り除きます。
②大きくて深さのある鍋に、煮汁の材料を全て入れて、加熱し沸騰させます。
火を止めて、❶を加えて、蓋をしてそのまま一晩おきます。
③一晩おいて、ふっくらとした❷にガーゼに包んだりお茶パックに入れたりした釘などを入れて、強火にかけます。
煮汁が沸騰したら、弱火にします。
④アクが出て来ますので、丁寧にすくい取ります。(1時間くらい)
⑤アクがあまりでなくなったら、ペーパータオルなどで落し蓋をし、更に、蓋をして、弱火で5~6時間煮ます。
今回は、圧力鍋で2時間加熱しましたが、圧力をかけずに長時間煮る場合は、常に煮汁が黒豆に十分にかぶっているように、水をつぎ足します。
煮汁が少なくなり、黒豆が表面に出てしまうと、しわが寄ってしまいますので、ふっくらと仕上げたい場合は、ご注意ください。
*「しわが寄るまで元気で過ごせますように」という願いを込めて、しわを寄せて煮るというご家庭もあるようです。
⑥黒豆を指で潰して、簡単に潰れたらできあがりです。
⑦釘などを取り出し、そのままおいて煮汁を豆に吸収させます。
⑧密封容器に入れて、冷蔵庫で保存します。
3日経過したら、鍋に移して加熱し、5日経ったら再度加熱します。
1週間以内で食べ切るようにしましょう。
大量に作った場合は、煮汁ごと保存袋に入れて、冷凍しましょう。1か月は、おいしい状態を保てます。
*「ちょろぎ」という、しそ科の植物の地下茎の梅酢漬けを添えましょう。
「ちょろぎ」は、長老喜や千代呂木とも書かれて縁起物とされています。
そして、ソフトクリームのようなかわいい形をしていますよね。
〇田作り
祝い肴三種の二つ目は、田作りです。
昔、田植えの際に、煮干しを肥料に使ったところ、お米が五万俵も取れたことから「五万米(ごまめ)」、または、「田作り」と呼ばれるようになったそうです。
豊作を願っていただきましょう。
<材料>
田作り(ごまめ) 40g
クルミ 30g
調味料
砂糖 大3
しょう油 大2
みりん 大1
酒 大2
サラダ油 少々
<作り方>
①耐熱皿にオーブンペーパーを敷き、クルミをのせて、レンジ600wで3分加熱します。
粗熱が取れたら、細切りにします。
②フライパンにアルミホイルを敷き、田作り(ごまめ)を入れて、中火にかけ、菜箸で混ぜながら、5分ほどから煎りします。
②’1本取り出し折ってみて、ぽきっと折れたら、から煎り完了です。
③フライパンからアルミホイルごと田作り(ごまめ)を取り出し、空いたフライパンに調味料を入れて中火にかけます。
調味料が煮立ったら、火を弱め全体に泡が立つまで加熱します。
菜箸の先に調味料をつけると、糸を引く状態になったら火を止め、サラダ油を加えます。
*サラダ油は、コクを加えるために入れます。
④❷の田作り(ごまめ)を手で掴んで加えます。
クルミも、細かい破片や皮を入れないように、クルミだけを指で摘まんで移し入れます。
ヘラなどで全体をさっくりと混ぜます。
*クルミの皮は、仰いだり、風を当てるなどして、ふき飛ばして取り除いておくと、きれいな仕上がりになります。
田作り(ごまめ)も、指で摘まんで移すことで、破片を取り除くことが出来、きれいなあめ炊きになります。
⑤皿にオーブンペーパーを敷き、❹を移して広げ、冷まします。
(広げて冷ますと、日持ちが良くなるそうです。)
冷めたら、保存容器に入れて、冷蔵庫で5~6日おいしく召し上がれます。
●煮干しと田作り(ごまめ)について
煮干しと田作り(ごまめ)の違い、ご存知ですか。
その違いについて、調べてみましたのでご紹介しますね。
まず、煮干しとは、魚介類を塩水で煮て干したものだそうです。
煮干しというと、カタクチイワシが一般的で、生産量も多いようですが、鯛やとびうお・いかなご・海老・なまこ・貝柱などいろいろな煮干しがあります。
生産量が最も多いポピュラーなカタクチイワシの煮干しですが、大きさがさまざまあり、取れるだしにも違いがあるようです。
大きいサイズのモノは脂肪の量が多いので、しっかりとしたコク(雑味)を感じるだしが取れますので、濃い味付けの料理に向いています。
一方、小さなサイズの煮干しは、クセのないあっさりとしただしが取れるので、薄い味付けの料理におすすめです。
*写真は、カタクチイワシの煮干しで、家庭で扱いやすいサイズのモノと、食べる煮干しとして販売されているモノ、ちりめん、そして、田作りです。
そして、肝心の田作り(ごまめ)ですが、カタクチイワシの幼魚を素干しにして作ります。(火を使用しないので、乾煎りが必要だそうです。)
田作りは加熱していませんので、目が黒いままで、それが、違いを見分けるポイントです。(煮干しは、目が白いです。)
<作り方>
①煮干しの頭を取り除き、身を半分に裂いて腹わたをきれいに取り除きます。
②フライパンで❶を、2~3分乾煎りします。
(香りが立ち、魚臭さが軽減されます。)
③❷を瓶などに入れ、水を注ぎ、冷蔵庫で一晩保存します。
④❸を鍋に移し、中火で加熱します。
⑤沸騰したら、火を弱め、アクを取りながら3~4分に出してうまみを引き出します。
この時、蓋をすると生臭くなってしまう為、蓋は使用しません!
⑥❺をこして出来上がりです。
●数の子
祝い肴三種のラストを飾るのは、数の子です。
2021年は、不漁とのことで、価格が高騰しているようですが、子孫繁栄を願っていただくものですから、できれば準備したいですよね。
<材料> 数の子(塩蔵) 2~3本
塩抜き用の塩 小1
調味液
だし 200ml
みりん 大2
酒 大1と1/2
薄口しょう油 大1
塩 少々
鷹の爪 1本
<作り方>
①流水でやさしく洗った数の子を、ボウルに水1lと塩を加えた中につけて、半日から1日置いて塩抜きをします。
途中で、2~3回水を替えます。
(COCONでは、徐々に塩分を減らして、塩抜きをしました。)
食べてみて、少し塩味が残っているくらいが良いそうです。
②鍋に、調味液の材料を入れて中火にかけ、ひと煮立ちさせます。
③鷹の爪は、種を取って輪切りにしておきます。
④❶の数の子を取り出し、表面の薄い皮をていねいに取り除き、流水で洗って、ペーパータオルで水気をしっかりと拭き取っておきます。
⑤❹を保存容器に移し、冷めた❷を注ぎ入れて❸を加えて、冷蔵庫で保存し、味をなじませます。
⑥食べる時に、厚めの削ぎ切りにして、鷹の爪をトッピングし、お好みでかつお節を加えて供します。
冷蔵保存で3~4日保存できます。
〇結び文
お正月には、一家の平和を願って紅白の水引を模した紅白なますをいただきます。
COCONでは、紅白なますの代わりに、結び文を作ってみることにしました。
手紙を折りたたんで結んだ形の結び文は、ほどける事のない縁という意味がある吉祥柄だそうです。
とても簡単ですので、ぜひ、おせちに取り入れてみてくださいね。
<材料>大根 12cm
にんじん 12cm
塩 大さじ1
水 400ml
甘酢
酢 50ml
砂糖 大2
塩 少々
だし 大1
あればゆず 少々
<作り方>
①大根とにんじんは、洗って12cmの長さに切り、皮を剥きます。
②ピーラーを使って、大根とにんじんを薄くひも状に削り取ります。
③大根とにんじんをそれぞれ1cm幅に切ります。
④ボウルに分量の水と塩を入れて混ぜ、先に大根を10分浸け、次ににんじんを10分浸けます。
<作り方>
①大根とにんじんは、洗って12cmの長さに切り、皮を剥きます。
②ピーラーを使って、大根とにんじんを薄くひも状に削り取ります。
③大根とにんじんをそれぞれ1cm幅に切ります。
④ボウルに分量の水と塩を入れて混ぜ、先に大根を10分浸け、次ににんじんを10分浸けます。
■昆布とかつお節でおいしいだしを!
数の子の調味液にも使いましたが、だし。
きちんと取っているのに、なかなか満足できる味のだしが取れない!という方はいらっしゃいませんか。
実は、COCON店主も、もっと豊かな風味のだしが取れるようになりたいと!常々思っておりまして、頻繁にだしを取るこの時期ですから、カンタンでおいしいだしの取り方を調べてみました。
そして、見つけたのが、昆布のおいしさを活かしたこのレシピです。
ぜひ、ご参考になさってっくださいね。
<材料>昆布 10cmくらい3枚(10g)
かつお節 30g
水 1リットル
<作り方>
①鍋に水と昆布を入れ、10分ほど置いて、昆布を戻します。
*昆布に切れ目を入れても入れなくても、旨味成分の量は変わらないそうです。
それより、水に浸けて柔らかくしてから煮ることにポイントがあるようです。
②弱めの中火でゆっくりと過熱します。
③沸騰したら、昆布を引き出さずにかつお節を加え、1分加熱します。
*家庭では、昆布を引き上げる必要はないそうです。
④火を止め、かつお節が沈んで落ち着いたら、ボウルの上にペーパータオルを敷いたざるをのせてこします。
だしは、冷蔵庫で2~3日保存できます。
ファスナー付きの保存袋や冷凍用の容器に移して冷凍すれば、1か月保存できます。
●だし殻で佃煮
だしを取ると、たくさんだし殻が出ますよね。
2番だしを取るのもいいですが、旨味が残っているだし殻で、甘辛さが調整できる自家製の佃煮を作ってみませんか。
<材料〉かつお節と昆布のだし殻
酢 大1
酒 大2
しょう油 大1
みりん 大1
水 大4
お好みで実山椒 大1
<作り方>
①昆布をお好みの大きさに切り、厚手の鍋に入れます。
今回は、1cm角くらいの大きさに切りました。
②かつお節のだし殻をぎっと絞って、かつお節に残っていただしを❶の鍋に入れます。
かつお節は耐熱容器にオーブンペーパーを敷いて軽くほぐして入れ、レンジ600wで3分加熱します。
③❷の加熱が終わったら、裏返してレンジ600wで2分30秒加熱します。
水分が飛んでカリカリになったら、手でもんで粉状にします。
*水分が残っていたら、少しずつ加熱してください
かつお節の細かさはお好みで。
④❶の昆布にだしがひたひたにかぶっている状態であることを確認し、酢を加えて、中火で10分ほど煮て、昆布を柔らかくします。
*水分が蒸発して足りなくなったら、水を足してくださいね。
*酢は、昆布を柔らかくするために加えます。
⑤昆布が軟らかくなったら、❸のかつお節を加え、残りの調味料の全てを加えて、中火で焦がさないように、木べらや箸で混ぜて煮詰め、佃煮にします。
⑥最後に、実山椒を加えて、さっと煮て仕上げます。
試食なさって、味を調整してくださいね。
佃煮は、冷蔵庫で4~5日保存できます。
冷凍保存なら、1か月程度保存できます。
〇冬至の即席ゆず茶
昼の長さが最も短く、夜が長い日、冬至。
冬至には、かぼちゃを食べてゆず湯に入って無病息災を祈る習慣がありますよね。
でも、ゆずを、お風呂に入れるだけではもったいないので、ゆずジャムを使わずに、生のゆずでゆず茶を作る方法をご紹介します。
<ゆず茶>
ゆずの皮 2~3g
ゆずのしぼり汁 小1
はちみつ 大1
熱湯 120ml
<作り方>
①ゆずの皮をナイフなどで薄く削ります。
②ゆずの実を絞り、しぼり汁を作ります。
③耐熱カップに❶入れ、レンジ600wで30秒加熱します。
④❸に❷とはちみつを入れ、熱湯を注げば出来上がりです。
*はちみつの量は、お好みで加減してくださいね。